Essay: 37 Years of Craftsmanship
指先から音が
聴こえてくる感覚
プロの調律師としてキャリアをスタートして、37年が経ちました。
最近、自分の中でとても大きな変化がありました。
これまで調律するときも、ピアノを弾くときも、耳から音を聴くことに全力で集中してきました。ところが最近、指先から音が聴こえてくる感覚があるのです。
Analysis vs Sensation
調律師は通常、音を分析的に聴きます。「これは基音、この音は3倍音、5倍音が聴き取りづらい」といった具合に。
しかし指先から伝わってくる音は、そういった分析とは異なり、音色として指から脳へダイレクトに届いてきます。
その結果、調律したピアノを弾いてみると、音の粒立ちや弾き心地が揃い、より快適に、より集中して演奏できるようになりました。
もしよろしければ、ぜひ試してみてください。
指先に意識を向けて、「指先から音が聴こえる」と自己暗示をかけてみると、今までとは異なる音の世界が広がるかもしれません。

